家庭内でもエネルギーの消費量が増加してきた近年、個人の住宅からエネルギー自立を目指してゼロエネルギー住宅、ZEHが注目されています。では、具体的にゼロエネルギー住宅とはどのようなものなのかを見ていきましょう。
断熱性、省エネ、発電によって、消費した分のエネルギーを作り出すことができる住宅がZEHです。住宅をZEH化するメリットとしては何があるのか確認してみましょう。
ZEHを取り入れることによって、エネルギーの消費を抑えられるだけでなく、太陽光発電によってエネルギーを作り出すことが可能になります。それによって、温室効果ガスの発生を抑えられ、地球温暖化対策に繋がります。
自家発電を行なうことによって、電力を自宅で賄うことができます。また、余った電力は売ることができるので収入が増え、光熱費を抑えると同時に他の生活費に回すこともできます。
冬場など、家の中でも温度差が大きいと、ヒートショックによって血圧に大きな影響を与え、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす危険性が高くなります。ZEH化された住宅だと断熱性が高く、部屋ごとの気温差を小さくすることができます。
住宅のエネルギー性能を評価するBELSという制度を基準にすると、ZEHは星5つ評価の中で星4〜5つと、高評価を得ることができます。同じ築年数の住宅と比較した場合、資産価値もかなり高まります。
ZEHでまず必要となるのが断熱性です。その断熱性を示すのがUa値となっていますが、その値が低いほど高断熱とされています。ZENを建てるなら、建築業者がその値の基準を満たす施工力を持っているか、事前に確認しましょう。
準防火地域とは、住宅などが密集している地域で、火災による被害を食い止めるために指定された地域のことです。この地域に家を建てる場合、基準を満たさなければいけないので、断熱材も防火性能の高さが求められます。
補助金制度のあるZEHですが、受給するには条件が必要となります。ゼロエネルギーの住宅は、断熱・省エネ・発電の三要素をバランスよく持つことで成立します。そのためにも、設備はある程度スペックが高いものであることが望まれますので、取り扱っている設備の説明もしっかり受けるようにしましょう。
ZEHによって、環境に優しい住まいになるのに加え、家族全体で節電を意識することができます。太陽光発電を導入する場合、蓄電池も一緒に設置することによって、停電時にも電気を利用することが可能になります。
スマートハウスとは、管理などがコンピュータによってシステム化・情報化された住宅という意味があります。家庭内のエネルギーを、ITを利用することによってスマートに制御することができます。
ゼロエネルギー住宅であるZEHは、スマートハウスをより進化させたものといえます。エネルギーの消費量を基準値以下に制御するのに加えて、太陽光発電を導入して自家発電をすることで、実質の消費エネルギーをゼロにしていきます。